Nekotamibnneko

2017年5月31日水曜日

【第二章:スズと風のサーカス団シルフ 十】『猫驀地』が読める人いたら凄い。




正解は。


『猫驀地』と書いて……

『ネコまっしぐら』と読む!!(๑•ω•́ฅ✧。+.。゚:;。+



猫好きの皆さんなら解っていただけると思いますが、
『チャオチュール』のCMが始まると上記のメウのような表情で凝視しちゃいますよね?


今日初めてうちの猫たちにもあげてみましたが
(※もちろんあのCMソングを歌いながら)、
本当にCMみたいに夢中になって食べる~♪(*´ω`*)♥


という子もいれば、そんなに興味なさそうな感じの子もいたり。
お皿に出した方が食べやすいかな?(-ェ-);

兄弟でも、けっこうキャットフードの好みの差があるんですよね。(^ェ^);



ところでいくら可愛くても、写真や動画を撮る係りの人がいないと、
チャオチュール♪状態の時は撮れません。(>ェ<):

っていうか一番可愛い表情の時は写真など撮っている場合ではなく、
撫でたりハナチューしているわけなので、猫の本当の可愛さは、
飼っている人でなければ味わえないものだと私は思うのです。



そんな今日は、昨夜深夜から夕方にかけて、頭が痛かった。(-ェ-);

でもそこまで酷くなく今は完治してるので、
たぶん千葉県周辺ならあっても震度3くらい。(๑•ω•́ฅ✧



そしてお知らせ。

『Art Stand』さんの方針変更もあり、この機会に退会させていただきました。(^ェ^);

もともとあちらからお声をかけてくださったのもあるかもしれませんが、
退会に関してもスタッフさんの対応など、とても真摯でありがたかったです!
ありがとうございました!!(TェT)。+.。゚:;。+


ちなみに『Art Stand』さんは絵画の購入もできますが、レンタルもできるのです。


たまたま『Art Stand』さんに登録していた作品について、
ツイッターで興味を持ってくださった方がいらっしゃいましたので、
日記でもお知らせしておこうと思いまして。(^ェ^);



っていうかそうなんですよね、ツイッターの定期とか、
ホームページ内のリンクとか、削除しないとなんですよね。(TェT);


こういう登録や解除の作業もあれなので、
今後はイラストや絵画はART-Meterさん一本でいこうと思っております。(^ェ^);


Art standさんに登録していた作品は、自分の代表作でもあり、
基本的に売れなくて良い(レンタル希望の)作品だったので、
今後販売するかどうかは未定ですが……。
販売するときはART-Meterさんに登録すると思います。(^ェ^);





以下 【第二章:スズと風のサーカス団シルフ 十】となります。








 ☆☆☆ ☆☆☆ ☆☆☆ ☆☆☆ ☆☆☆ ☆☆☆ ☆☆☆ 



 【第二章:スズと風のサーカス団シルフ 十】



フーカは滑車を使った昇降機で軽やかに地上に降りると、
舞台裏を通って向かい側の樹の方に向かった。

舞台裏には役者用の早着替えの衣装やカツラが並べられている。
ステージで使用する小物やアクセサリーをしまう鏡台や宝箱もあり、
一見華やかだが誰もいない今は、しんとした空気が漂っていた。

フーカは鏡の前で立ち止まると、髪飾りを外して鏡台の上に置いた。

そして鏡の中の自分と目を合わせると、おもむろに衣装の首周りの
ボタンを外し、細い指で何かを引きずり出した。

それはとても古い、くすんだ金色のロケットペンダントだった。

表には有翼の男性が雲を吹き払うような様の装飾が施されており、
裏面には波打つ海と大型船、そして『Forcalor』との文字が見える。

中は……見なくとも彼女には細部まではっきりと思い出せる。
丸い小粒の赤珊瑚が所々に配置された不思議な紋章と、写真だ。

小さな頃から数え切れないほど見つめ続け、脳裏に焼きついている。
今では開くことによって、写真が劣化することのほうが怖い。

フーカは右手でそのロケットを握り、それをさらに上から
左手で包むようにして心臓の上に合わせ、目を閉じた。
飛ぶ前にはいつもする、おまじないのようなものだ。

「これで良いんだよね……。
向こうには、待ってる人がいて、帰る場所もあるんだもの」
自分に言い聞かせるようにしてつぶやいた。

「フーカ! やるならやるで早くやるニャ! 
スズの頭に血が上るニャ!!」

突然、リンクがそう叫びながら走りこんできたので、
フーカは思わず胸に押し込むようにしてロケットを隠した。

「解った、今行く!」
慌ててボタンを掛け、髪を直すふりをして樹上へ急いだ。

彼女の目には映らなかったが、速足で通り過ぎる横顔を映す鏡は、
首筋に髪の色とは違う、くすんだ金色の光を小さく反射していた。


スズの発進した樹の向かい側の樹上に出て準備が済むと、
フーカは思い切り叫んだ。

「あたし、ちょうどパートナーになる
“受け手”が欲しかったのよね!
あんたが一度であたしを受け止められたら合格ってことで!」

スズの目には両手を頬に当てたフーカが逆さまに映っている。
微笑んでいる見た目はとても可愛らしいが、
言っていることは鬼のようだ。

それでもテストというのは口実で、このまま数時間放置されたら
どうしようなどと思っていた矢先だったので、一応は安心した。


「っ、オレはどうすれば……」
もう少し勇敢な声を出したつもりだったが、スズの声は思いのほか
ひょろひょろと空間を漂うだけだった。

「自動で動かすから、あんたはただそこから落ちないようにして、
あたしの手を掴んで離さなきゃいいの!!
あたしがあんたの手の位置に合わせてきっちり飛んでみせるから!
……安心しなさい、プロとしてわざと失敗したりはしないから!」

とてつもなく不安そうなスズの疑いの表情を見て取ったのか、
再度舌打ちしそうな表情で最後の一言を付け加えた。

(体つきと立ち居振る舞いからして、
まったく運動してないってわけじゃなさそうだけど、
そんな甘っちょろい生き方してきた、ただの男の子だもん。
きっと怖くて目をつぶるか、無意識に避けちゃうはず)
フーカは心の中で思う。

「八つ当たりなんかじゃ、ないよね……」
小さくつぶやいて、服の上からロケットのある位置に手をやる。


(『プロとしてわざと失敗したりはしない』って言った。
確かに言った。
オレは動かないでただここに飛んでくるフーカの手を掴めば良い。
タイミングを間違わずに手を握る。ってことは見てなきゃダメだ。
それに目をつぶってたら、向こうがズルしても解らない。
逆に言えば目を離さず、ただ掴みさえすれば成功。チャンスは一回。
でもこれさえできたらあとは余計なこと言われない……)
スズは心の中で思う。

緊張してパニックになりそうな時は逆に思考で頭を満たすタイプだ。
何度か手を握ったり開いたりして、心を決めた。
時間を置いて、体力や気力が失われるほうが失敗の確率が高くなる。

「解った、いつでも良いよ!」
今度は少し、マシな声が出た。


その声に、遠目からでも意外だという風にフーカの表情が変わった。
「リンク! お願い!!」

ステージの出入り口付近で心配そうに二人を見上げていたリンクは、
「ニャッ」と頷いて奥に引っ込んだ。
しばらくするとモーターの動くような音が響き、
スズのブランコがゆっくりと前後に動き始めた。
そしてそれはすぐに、一定の振り幅になった。

それを確認すると、彼女も覚悟を決めたように一度深く深呼吸して、
空中ブランコのバーを握りなおした。

「行くよ!」

足場から飛び出すと、フーカは全身を弾ませるようにして
体重を移動させ、空中に美しい弧を描いた。

勢いをつけた彼女の体は、驚くほどスズに接近しては離れてゆく。
その表情は真剣そのものだ。スズも思わず息を呑む。

二人の目が合った。

数秒後、再びお互いが近づいたその瞬間に、
フーカの体は空中を舞っていた。

重力に身を任せる刹那、フーカは首筋に僅かな抵抗を感じた。
視界の端にくすんだ金色の光が流れる。

反射的に右手を伸ばしていた。
(ロケット……!!)




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