2018年3月22日木曜日




 というわけで、先日、第三章の最終話、書き終わっているところまで
すべて加筆修正したものを掲載しおわりましたよ。

【エブリスタ☆ネコタミ一覧】




お話的にはまだまだ続きますが、経験上、
一年くらい後に読み直して、加筆修正した方が良い物になるため、
続きをそのまま発表していっていいのかちょっと悩み中。

とりあえず、これからしばらくは、加筆修正前の物を掲載している
別のサイトさんから削除する、または非公開にするなどと共に、
ご挨拶等をすることになります。

 裏話等、色々ありますが、それはまたいつか。

以下、無料公開分のラストのお話、
第三章の八を掲載しておきます。

ちなみに、
 【2016/04/28 第三章『風の狩場とカルマの谷』8 始まり】
 とメモがついているので、そんな頃に書いていたものです。


紙の本として(自費出版・共同出版以外で!)
出版してくれるスピリチュアルかファンタジーかライトノベル好きの
出版社さんを募集してます。




☆☆☆ ☆☆☆ ☆☆☆ ☆☆☆ ☆☆☆ ☆☆☆ ☆☆☆ 


【第三章:風の狩場とカルマの谷 八】

 キャンプファイアーの翌朝、秋の明るい陽射しの中、スズと子ネコたちは、大きな滝の前に集合していた。

 昨夜の焚火の場所から少しばかり離れ、川を挟んで下方に降りた場所に、滝を中心としたその広場はあった。

 水量が豊富で、三十メートル程の高低差のあるその滝は、低木ではあるが所々紅葉した豊かな緑の植物に覆われ、途切れることのない滝音と風の中、清涼な水飛沫を輝かせている。

 その滝と滝壺のある淵の五十メートル程手前には、この『マヌルの郷』の主であるマヌルとその伴侶ウルル、そして風の国のサーカス団、シルフの長であるテン老師が立っている。

 マヌル夫妻の息子でもある魔術師ブラッドをはじめ、ギンコやフーカたち、その他のシルフのメンバーは、滝を背負うマヌルやテン老師たちに相対して並ぶ、スズや子ネコたちの後ろに控えている。

 スズも含め今日は皆、『狩衣』という、こちらの世界で狩りの時に着用する特別な衣服を着ている。
 見た目は古典や歴史の授業で学んだ平安貴族のそれではなく、薄くて軽く、やや体に密着した柔道着といった感じだ。
 その上に前腕を覆う肘当てと、足首までの膝当てをしている。

 狐のネコタミのエッジいわく、「狩衣は身を守るだけでなく、我々肉食生物の体臭を隠し、植物の種子の付着、ノミやダニの侵入を防ぐ効果もあるからね」だそうだ。

 彼はやや潔癖らしく、『ノミやダニ』の部分で身震いをしていた。
 そう言われてみれば、とスズは彼らの風呂好きの理由を理解した。


 そして子ネコたちはそれぞれ、自分の魔神輪《チャクラム》を身に着けていた。
 皆、嬉しそうに、そして誇らしげにそれに触れている。
 まるで最新のゲーム機をプレゼントされた人間の子供のようだ。

 ちなみにスズは、今は仮面を外している。

 ネコたちは見たことのないマレビトに敏感だが、二、三時間も見れば好奇心が薄れるようで、昨夜のキャンプファイアー前の、郷の皆への挨拶後に散々ちょっかいを出されてからは、ちょっと珍しいペット程度の扱いに落ち着いている。

 そんな訳で、子ネコたちも今はスズよりも、魔神輪に夢中なようだ。
 それぞれ耳輪や指輪等、様々な形をしている。

 同じくスズの右の手首にも、前日に言われた通り枕元に置いて眠った魔神輪がすでに身に着けられていた。

 マヌルの郷の家である、ティーピー型テントによく似た住居の下は、タオたちの暮らす『ミオの祠』の内部と似たような構造になっており、スズやギンコたち全員がゆったりと泊まれる宿となっていた。

 というより、この世界では村や町の代表者が暮らす家は、ほとんど全て『ミオの祠』を備えた住居であり、避難場所や、旅人をもてなす宿泊施設になっているらしい。

 ベッドの枕元部分は地球でいうドリームキャッチャーのような装飾品で出来ており、そこに魔神輪をかけることもできるようになっていた。
 
 スズには魔神輪をそこに置いておく意味はよく解らなかったが、隣のベッドで寝たギンコいわく、「眠っている間に抜け出た自分の魂と、ドリームキャッチャーを通してやってくる神様や精霊との共鳴が起こる」のだそうだ。

 そう言われてみるとおかしな夢を見た気もするが、それがどんな夢だったか思い出せるほどには記憶が残っていなかった。


「みんな、朝ご飯はしっかり食べてきたかな?
 そして昨夜はよく眠れたかな?」
 マヌルは滝音に負けず皆に聞こえるよう、大きな声でそう叫んだ。

「さて、魔神輪の力を初めて使う者、何度か使用したことがある者も、まずは達人の技を見てほしい。
 心の技を極めれば、最終的には魔神輪なしでも、こういう域に達する事も出来るという、最高の例をね。
 ではテン老師、お願いいたします」

 マヌルがそう言って場を譲ると、テン老師は頷いて滝の方に進み出た。

 彼は滝に向かって手を合わせ一礼すると、太極拳のようなゆったりとした動きで両手両足を開いた。
 そして腰を落とし、ヘソの下、丹田を中心に力を込めた。
 それとともに、伸ばした両手を時計の長針と短針のようにして、交互に大きく円を描くようにゆっくりと回し始めた。

 その円は最初は身体を丸ごと包んでしまうかのように大きいものだったが、回した両手を近づけるようにして徐々に小さくなり、円を描くごとに身体の中心に近づいていった。
 まるで空気中で何かを練るような動きに見える。

 そしてその円の大きさが手の平程の大きさになり、動きが腰の辺り、丹田の真横に来た時に、テン老師の声が周囲に反響するように響いてきた。
 小さいが、風と滝の音に乗るようにして耳に届く、不思議な声だった。

「天地神明《てんちしんめい》 陰陽和合《おんみょうわごう》 
 万物回帰《ばんぶつかいき》 易為化生《いいけしょう》……」
 ふいに、テン老師の両手の間に眩い光が現れた。

「鼎《てい》」

 その一言と共に、両手から前方に押し出された光は、一瞬にして直径三メートル程の渦を巻く巨大な炎となった。
 それはゴオッという熱風を発しながら弾丸のような速さで、一直線に滝に向かって飛び出していった。

「――マンガとかで見たことあるやつ出た――!」
 スズは心の中で叫んだ。

 その叫びが終わるのとほぼ同時に、火焔旋風は滝の水流のど真ん中に激突し、大規模な爆発音と水飛沫をあげて、滝全体を覆うような、これまた大規模な水蒸気になった。

 風に流されてきた水蒸気の真っ白な霧に包まれ、落ちてきた滝の水が辺りに小雨のように降り注ぐ中、子ネコたちは歓声をあげ、スズは半笑いで拍手をするしかなかった。


☆☆☆ ☆☆☆ ☆☆☆ ☆☆☆ ☆☆☆ ☆☆☆ ☆☆☆ 

以上、『小説家になろう』等で、加筆修正前の文を
無料公開していた「第二章の八」までの部分です。










実は昨日、ルキア(白黒猫)が亡くなりまして……。

セイお母さんが産んだ世代の猫たちは、
もうみんな人間でいうなら90歳~100歳くらいになるので、
寿命等なので、仕方がないのですけどね。

(セイさんが6匹の子ネコを産んだのは、去勢前の、一歳くらいの時に。
猫は一年で大人になるので、子ネコたちと年齢があまり変わらないのです。)

これでセイさんの子共はチャドと織姫だけになってしまったなぁ……。



ルキアはいつもは母の布団で寝ていたのですが、
昨日、一昨日はなぜか私の布団で寝てくれました。

なぜかそういう事が多い。

 今日は春のお彼岸のあれと、雨だったのもあり、
まだ埋葬できていないのですが、色々お疲れ様でした、ルキア。






エブリスタ
Nekotamibnneko